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DIR EN GREYと宮本佳林【文字量多め】ブログ
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T-SITEさんがサイトごと無くなるというので保管です。
DIR EN GREY Toshiya&Shinya ニューシングル「人間を被る」インタビュー
2018年4月24日 (火) 12:00 配信 T-SITEニュース エンタメ
元URL(削除済):http://tsutaya.tsite.jp/news/j-rock/i/39543904/

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1年9ヵ月ぶりのオリジナル作となるニューシングル、「人間を被る」をついにリリースするDIR EN GREY。現在決行中のツアー『TOUR18 真世界』ですでに披露されているタイトル曲をはじめ、聴きどころ満載のカップリングを含む同作品について、ツアーリハーサルの最終段階に入っていたToshiya(B)とShinya(Ds)のリズム隊に話を訊いた。(インタビュー&文:早川洋介)

―ニューシングル「人間を被る」が完成しましたが、前作のシングル「詩踏み」からの期間を考えると、本当に待望の新曲ですね。

Toshiya:当初からこのタイミングで、と想定していたわけではないですけどね(笑)。まあ、(アルバムの前に)シングルは切ることにはなるだろうなとは思ってましたけど、近年はシングルの意味合いが難しくなってきてますよね。そういうところでは考えてしまうことも結構あって。同時に、アルバムの布石になるものを出そうと思っていたので、結果それがこのタイミングだったということでしょうね。

Shinya:それと、たしか「詩踏み」を出した頃は、今のこの時期はアルバムを見据えていたと思うんです。『[mode of~]』ツアーのシリーズでも新曲をどんどんやっていって、アルバムに向けて動いていくという話だったんですけど……ただ、とにかく時間がなさすぎて。結局、ツアーで新曲は数曲しかできてなくて今に至ると。

―なるほど。実際、『[mode of~]』ツアーを完遂するまでは、長い道のりでした?

Toshiya:期間的には長いものになりましたけど、1本1本はあっという間という印象かな。(テーマとなるアルバムは)過去のものなので、今の自分たちと感覚的なものが違うなと思う部分もありましたけど、ただ実際やってみると、意外とすんなり……っていうんですかね。違和感を覚えるようなものではなかったですから。どのツアーもやろうと思えば、もうちょっと長くできたと思うし。

―Shinyaさんは、近年プレイされることがなくなっていた過去曲に対して、やれる機会を望んでいるという発言も今までにありましたよね。

Shinya:そうですね。だから、やりがいはありましたし……あったんですけど、1年半ぐらいの間に凝縮されすぎていたんで、もうちょっとゆっくりやりたかったなと思ったり(笑)。せわしなかったというか。

―ああ、せっかくやるなら(笑)。たしかに、次々に新たなツアーがやってくる印象でしたけど、ものすごく贅沢で貴重な中身だったと思います。それで今回のシングルについてですが、ツアーで未発表の新曲がいち早く披露されていたことを踏まえると、「人間を被る」の他にも候補となるべきタマ数は結構あったということですか。

Toshiya:そうですね。ただ、本当はもっとあるはずだったというか。さっきも話に出ましたけど、『[mode of~]』のツアーで毎回新曲はやろうという話だったものの、なんか……できなかったですね(笑)。何でしょうね……まだ中途半端な感じだったり。ただ当初は、そういう感じでもいいからやろうっていう話だったんですけど、いつの間にかフェードアウトしていったと。

―そこはバンドの体質ですかね、やっぱりもっと納得いく形でないとライブでやれないというか。

Toshiya:どうなんでしょうね? やろうと思えばできたんでしょうけど、でもそこで「やろう」という風にはならなかったんで、まあたぶん体質なんでしょうかね。

―「詩踏み」の次であったり、このタイミングでのシングルというところで、どんなタイプのものを持ってこようと考えてました?

Toshiya:何となく“アッパーなもの”っていうような話はあった気がしたんですけど……それぐらいですかね。

Shinya:「詩踏み」の次、というわけではなくて、前作からこれだけ期間が空いてからの作品というところでは、個人的にもやっぱりアッパーな感じかなというところはありました。実は大元にあった曲は、はるか昔に手をつけていて……その時にどんなものだったかは全然覚えていないんですけど。

―それは、『[mode of~]』のツアーでプレイするために?

Shinya:そうです。で、今回シングルを作るにあたり、最後の最後でまたこの曲が出てきたんですね。当時の形は全然覚えてなかったんですけど、当時はシングルとして作っていなかったので、また新たにシングルであることも踏まえてアレンジもしていきましたね。

―そこで、そのアッパーの種類をどういうものにするかとなりますが。

Toshiya:たぶん、みんなそれぞれ思い描くものはあったと思うんですけど、それはいつものことですからね。それぞれのイメージを毎回つなぎ合わせていくっていうんですか。それが今回は、この形だったと。そのつなぎ合わせていく作業が面白いといえば面白いし、もちろん面白いだけではないですけど……基本的にはスルッとはいかないですよね。

―意外にも、過去にはスルッといく瞬間も?

Toshiya:あったような気はするんですけど……印象に残らないんですよ(笑)。

―それ以上に大変なことのほうが多いんだと思います(笑)。

Toshiya:フフッ。ただ、「人間を被る」は、完成までにかかった時間は短いほうだったと思います。いざ制作に入って一気に進む瞬間もあれば、まったく動かなくなってしまう瞬間もあったりして、その繰り返しな感じですね。上手くハマった瞬間はすごく早いんですけどね。

―膠着状態が続く時は、なかなか脱せないですか。

Toshiya:続きますねぇ、うん。

―20年バンドを続けてきて、そこを打開する秘訣は何かあります?

Toshiya:……知りたいですね(笑)。

―ははは。それで「詩踏み」の時は、そぎ落とす作業の結果、あの形に落ち着いたと言っていましたよね。「人間を被る」は、メインとなる重心の低いギターリフ自体はシンプルですが、あれを軸にリズム面の展開や突き抜けるメロディーなどのアイデアが盛り込まれていったのかなと思ったんですが。

Toshiya:かなり変化していった曲で……たしかに元々は、プリプロ段階にあった曲のリフから派生していった感じなんですけど、ただそのリフも、結果ほぼ原型がない状態なんですよ。

―あっ、そうなんですか。

Toshiya:そう。その元にあったものをそぎ落として、こういうリフになっていったというほうが正しいのかなと思います。元々はもう少し凝った細かいリフでしたね。「詩踏み」の時は結構ベーシックなものがあったけど、今回は最初にあったものとはかけ離れたところから、また新たにベーシックを作っていった感じだったんです。

―そこで、リズム隊間でのやり取りは結構ありました?

Toshiya:いや、今回は特にはなかったですね。ただ、何でしょうね……。

―……?

Toshiya:今回もドラムはすごく難しそうだな、って感じでした(笑)。

―ははは! たしかに派手なドラミングが聴けますからね。

Shinya:作ってる時はそれほどやり取りはなかったんですけど、録り終わってから「難しいんじゃない?」って言われました(笑)。

Toshiya:フィルみたいな感じが続きますからね。

―デモ段階から、これだけ派手に打ち鳴らして欲しいというイメージで入っていたんですか?

Shinya:すでにデモの時点で普通のビートが出てこなかったので。こんなに音符は詰まってなかったんですけど、変わったビートだったので、やっていくうちにたくさん入れていってしまったんですよ。

―デモを超えるプレイで返してやろう、ぐらいの勢いで?

Shinya:いや、そんな気持ちはないですけど(笑)。パッと思いついて勢いでそのままプレイしたらこうなった、みたいな。

―そのテクニカルなスタイルが、すでにShinyaさんのデフォルトになっているってことですかね。

Shinya:たしかに以前まではそんな感じだったんですけど、『[mode of~]』のツアーをやってみて、ライブでも合わせやすいように、もうちょっとシンプルにいこうとはしてたんです。だけど、なんか結果的にはこうなってしまったという。

―しかし、キッズはコピーするのが大変そうですね。

Shinya:しないんじゃないですか、誰も。

―いや、そんなことはないでしょう(笑)。

Toshiya:今回のリフは、捉え方としては大きなものじゃないですか。そういうリフがあるところで、タイコが空間を埋めるような形になってくるのはいいなと思いましたけどね。

―ああ、なるほど。当然ライブ映えもしそうな曲ですが、その辺りも制作時から考えてました?

Toshiya:個人的に、自分のプレイの部分ではライブをすごく意識しましたね。

―フレーズが際立つ瞬間がありつつも、基本シンプルかつボトムを支えるカッコよさみたいなところですか。

Toshiya:そうですね。何だろう……シンプルとかポップとか、そういうのって言葉にすると、どこか軽いイメージもあるじゃないですか。

―語感的にはそうですね。

Toshiya:言葉にするとそうなんですけど、実際やってみるとすごく重いというか……単純なものって、特に最近は想像以上にすごくパワーがある気がしているんですよね。

―シンプルがゆえの深さというのもありますし。

Toshiya:うん。そういうものがドンと出た感じ、最近の自分はそういうものを求めてるなっていう感じがしてるんですけどね。

―まさに、「人間を被る」の骨格となる部分はそういうところだと思います。

Toshiya:そう。ただ別に、細かいものや複雑なものが悪いとか嫌っていうわけじゃなくて、そういうものを上手く融合したところから、シンプルにドンと出てくるものというのは、より迫力があるんじゃないかなと。

―また、コーラスに関しては、「詩踏み」同様に楽器隊が参加して?

Shinya:もう、いつもの感じで。ただ、僕はライブ中はやらないので、まあ実際ライブでもやる人は大変そうだなぁと思いながら入れてますけど…(笑)。

―ははは。とのことですが(笑)、Toshiyaさんはライブでもコーラスを担当するんですか?

Toshiya:この曲ではやりますね。まずは自分の演奏をちゃんとやってからコーラスに入らないと、と思ってるので。慣れるまではなかなか時間がかかるので……まあ、難しいですね(笑)。

―ライブで人力のコーラスは熱くさせられるので大歓迎ですけど(笑)。そして、カップリングについても。まさか、再び「Ash」について訊ける日が来るとは思いませんでした!

Toshiya:まあ、そうですよね(笑)。元々はベストアルバム(『VESTIGE OF SCRATCHES』)を出す時に、そこに入れる候補に入っていたんですよ。そのつもりで進めていたんですけど、途中で「ちょっと違うかな」っていう感じになってきて、ベストのほうはやめましょうっていう話になったんです。でも、今回のシングルで引っ張り出して、もう1回やってみましょうかと。

―そうだったんですね。「Ash」は『[mode of~]』のツアーでもプレイされなかったじゃないですか。

Toshiya:そう……だっけ?

Shinya:10数年やってないはずです(笑)。

―ですよね。なので、ここで救済されたような感覚もあったんですが。

Toshiya:ああ、そこは考えてなかったですね(笑)。

―そうでしたか(笑)。初期のビデオやオムニバスだったり、結果レコーディングしている回数がかなり多い曲ですよね。

Toshiya:そうですね。これで4回目、かな。

―これが最高の仕上がりで。外郭は変えないまま現在のDIR EN GREYらしく随所が絶妙にブラッシュアップされた印象でしたが、その辺りはメンバーの思惑としてあったわけですか?

Toshiya:『THE UNRAVELING』(2013年)の時のような大きなリアレンジは、たぶんみんな考えてなかったですね。特にそういう話はなかったんで、同じ考えだったんでしょうね。

―特に初期の曲ですけど、いざ今の自分たちがレコーディングに臨むとなると、どういった感覚でした?

Toshiya:まあ、懐かしい感じもしますけど……ただ、古いっていう感じはしなかったかな。

Shinya:僕の場合は、過去3回の当時のレコーディングの風景が甦ってきたり。

―それは、どんな風景だったんでしょう?

Shinya:富士山だったり……。

―富士山ですか?

Shinya:ええ、「脈」のカップリングの時ですね。あの時は、「脈」のプリプロを富士山が見える場所でやっていたので。

Toshiya:で、そのまま、そこでレコーディングもしたのかな……あれ、「Ash」もそうだったっけ?

Shinya:そう、2曲を一緒に。

―なるほど。そういう流れでレコーディングに突入する形は、当時は結構あったんですか?

Toshiya:ありましたね。

―いわゆるメジャーデビュー後のかなり多忙な時期と。

Toshiya:そうですね。どこかのスタジオでずっと作業するってことが多かったですよね。今はもう自宅で作業できる環境になってますけど。

―それで、「Ash」のこのビート感は、改めて90年代を思い出すところもあります?

Shinya:ええ、だいぶ懐かしい感じで。あと当時は変拍子がすごく好きで、その頃の自分を思い出しますね。で、改めてこの感じもいいなって思ったり。

―一方でベースは、バッキングながらリードベース的なプレイが満載で。

Toshiya:そうですね。ちょっとギター的なアプローチですもんね。これはもう単純に当時のスタイルでしたね。

―今やってみて、こうしたフレージングはいかがです?

Toshiya:いやぁ……よくやってたな、って(笑)。ここ最近の自分のフレーズと比べると、かなり忙しいですから。

―コピーしているキッズからすると、こういうプレイも求められているんじゃないですか?

Toshiya:ああ、そういう人は多いですね。なので、今現在も“ナシ”ではないと思ってますよ。だから、曲によりますよね。曲がそういうのを求めてるなと感じたら、やりたいですし。すべては楽曲次第で考えたいなと思ってますけど。

―しかし、こうして「Ash」が再び陽の目を見たということは、今回のツアーでも聴けるということですね…!(※取材が行われたのはリハーサル最終日)

Toshiya&Shinya:………。

Toshiya:……それは分からない(笑)。まあ、あの……メンバーサイドはもう決まってるんですけど、はい。

―(笑)その口ぶりから察することにします。

Shinya:ま、いつかはやるんじゃないですかね(微笑)。

―楽しみにしてます(笑)。さらに「詩踏み」のライブテイクが収録されていますが、ライブで冒頭のブレイクから曲に入るタイミングというのは、Shinyaさんがきっかけになっているんですか? 以前から、その辺りの秘密(?)を聞いてみたかったんですけど。

Toshiya:じゃあ、秘密のまんまに(笑)! (Shinyaに向かって)どう思います?(笑)

Shinya:あそこは秘密です(微笑)。

―分かりました(笑)。それでこのテイクは、まさしく最新の「詩踏み」になりますよね。

Toshiya:そうですね。一連のツアーでもっとも演奏していた曲になりますけど、音源とはまた違った形になっていくじゃないですか。その変化が自分の中では一番大きいなと思ったんですね。それこそ、シングルを切ってから最初のツアーの頃は、みんなクリックを聴いてやっていたんですけど、それもなくなって。

―ああ、そうなんですか。

Toshiya:そう。よりバンド感というか、生っぽさというか、そういうものが増したと思うんですよ。そういった意味でシングル(スタジオ音源)とはすごく違うものになった気がしたので、音源として残しておきたかったし、面白いかなと思って。

―途中でクリックをなくしたのは何か理由があったんですか?

Toshiya:その時に、どの曲も一度クリックをなくしてみようっていう流れもあったので、その一環でしたね。

Shinya:クリックがない分、バンドのテンポだけでいってるので、音源とは違った勢いが出せてるんじゃないかと。

―たしかに。そして今回のツアー『TOUR18 真世界』を経て、いよいよ次なるアルバムが照準に入ってくると。

Toshiya:そうですね。ツアーには新曲も入ってくるし、やっぱりそれを見据えたものにしたいなと思ってますから。

―Shinyaさんは、いかがです?

Shinya:ええ、見据えますね。

―ちなみに現時点で、各々の中でアルバムの形はどれぐらい見えています?

Toshiya:……30%ぐらいかな、マックスで。

Shinya:僕は……3割ぐらいですかね。

―そこはリズム隊ですから、共に同じぐらい視界が開けているということで。

Toshiya:まあ、そうなんですかね(笑)。
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